私は現在、エレキギターを4本(うち1本は貸し出し中)とアコースティックギターを1本所有しています。
そのうちの1本、YAMAHAのSGV300というギターは、青春時代に憧れを抱いていたギターの1つでした。
YAMAHAのSGV300はこんなギター
まずはこのフォルムが独特です。
ヘッドは日本刀を思わせるデザインで、ボディはうにょーんと曲がっています。
色合いもなんだか、エレキギターではあまり見ないような緑色。
ピックアップはシングルコイルが3基乗っていますが、ちょっと特殊。
仮に上から順にピックアップA、B、Cとすると、BとCが一体化されているような造りになっています。
なので、スイッチは「A単体」、「A+B+C」、「B+C」の3つに切り替えられることになります。
そして、コントロール用のノブも3つ。
上から順に「ボリューム」「トーン」「ピックアップバランサー」。
この「ピックアップバランサー」が特徴的で、これによって、一体化されているピックアップBとCのバランスを調整することができるんです!
そのため、スイッチをセンターに入れた場合は、3つのピックアップ全てを使った音色として、ギター本体で音をいじることが可能です。
...ですが、私はほとんどの場合、ピックアップAのみを使っていました。
私はバッキング中心の奏法なので、ピックアップAの音が一番粒立ちが良いように思えて使いやすかったのです。
ピックアップは3基とも音が太く、サステインも充分あります。
いわゆるグループサウンズやサーフ系のギターなのですが、歪ませて使うのが面白くて、私はほとんどの場合オーバードライブのエフェクターを噛ませて使っていました。
YAMAHAのSGV300の思い出
こういうブログをやっておきながら少し恥ずかしいのですが、私は人生で一度もギター、ベース、ドラムが全てそろったバンドをやったことがありません。
エレキギターを始めたのは27歳からなのですが、ドラムをやっている友人がいなかったもので...。
なので、バンドを組んでライブをというよりは、スタジオを借りて友人とセッションを楽しむような形で、エレキギターを弾いていました。
ベースを弾く友人がいるので、頻繁にセッションを楽しんでいた時期がありました。
このギターを買う前に、エレキギターは既に2本持っていました。
しかし、どちらもテレキャスターでした。
同じ種類のギターを複数本持つのは特段変なことではないと思いますが、同じギターだけ持っていると、今度は少し違った特性を持つギターも欲しくなってくるものです。
具体的に言うと、ギターソロを練習するようになってから、テレキャスターよりサステインが長いエレキギターが欲しくなったのです。
それで、最初に欲しくなったのはジャズマスターでした。
あの、中音域が前面に出た、シングルコイルなのに太くてつややかなサウンドは魅力的です。
でも、せっかくならさらに個性的なものでもいいかもしれない。
そう考えていた矢先、実家に帰省した私はあるものを見つけます。
それは、私が中高生の頃に、地元の盛岡の楽器屋さんからもらってきた、様々なメーカーのギターのカタログでした。
中にはもう15年以上前のものもあり、とても懐かしく見ていたところ、YAMAHAのカタログを見つけた瞬間に思い出しました。
「そうだ、SGVだ!!!」
当時の私はフォークギター専門だったため、エレキギターについては見た目を楽しむのみでした。
そんな状況でしたが、YAMAHAがSGVシリーズを復刻して発売した時のこのカタログについては、とてもよく覚えていました。
見た目がポップでカラー展開も数多い。
エレキを知らない私も「なんだこのギターは!? どんな音がするんだ!?」と、なんだかワクワクしたのでした。
しかし、私がよく行く楽器店に、SGVは最後まで陳列されることはありませんでした。
そのため、現物はこれまで見たことがありませんでした。
しかも、もうすでに生産が終了となっているギターです。
新品が店頭に並ぶことはまずありません。
そうだよなー、どうしようかなー、と思いながらヤフオクを見ていると...。
ありました。しかも複数品出ているので選べます。
SGVシリーズには300以外にもシリーズがいくつか出ているのですが、300が一番安価です。
お金もあまりなかったので、ここは300一択に決めて、後は色。
他にも赤、黄色、青、水色などありましたが、自分が持った場合に一番しっくりくるのが緑だったので、緑を買おうと思いました。
そうして、オークションは何度か入札し、最終的に5万円に達する寸前くらいの金額で落札できました。
実際に音出しをせずに楽器を買うことについては、若干抵抗はありましたが、オークションなので致し方ないかなと思って納得しました。
ですが、届いたギターをアンプにつないでみたところ、
「あっ、いい音だ」
とすぐに安心。
憧れのギターは、こうして私のものになったのでした。
今は?
結婚し、妻が妊娠し、子どもが生まれ、と段階を経ていくうちに、なかなか自宅でアンプにつないでエレキギターを弾く機会が減ってきております。
ギターを手に取っても、どうしても短時間のうちにやめなければならない場面が多いので、ついアンプなしの生音で弾いてしまいます。
エレキギターの練習としては、あまり好ましくないんですけどね...。
そう思っていた矢先、つい先日、スイッチがプラプラしているのに気がつきました。
おそらく、スイッチの中に入っている軸のような部分が折れているのだと思われます...。
修理したいところですが、息子が生まれて間もないこの時期に、私の個人的なことでの出費はなるべく抑えたいと思い、まだ直しに出せていません。
少し落ち着いて、お金と気分に余裕が出てきたら、修理の相談をしに楽器屋さんに行ってみようかと思います。
生産終了品だし、純正のパーツはないのかもしれないけれど、何かしらの形で直ればいいなあ。
子育てが落ち着いたら、またベースの彼を誘い、このギターを首から提げてセッションをやりたいところです!
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