マダイは海産魚の中でも特に重宝される、魚の王者とも呼べる魚です。
姿や形、体色、そして食味のどれもが優れており、祝い膳に用いられる魚の代表格です。
ここではマダイはどんな魚なのか、思い出を交えながら書きつつ、ギターにしてみたいと思います。
マダイはこんな魚
スズキ目タイ科のこの魚は、日本人の食文化に大きく根付いています。
大きくなると1m近くまで成長する食欲旺盛な魚で、特にエビを好物としていることから、釣りではエビを餌に用いることが多く、「海老で鯛を釣る」のことわざは比喩ではなく本当のことです。
他にもカニなどの甲殻類やイカ、小魚などを捕食します。
体色は鮮やかな紅色をしており、薄青色の斑点がうっすらと点在しているのが特徴です。
見栄えがとても良く、また、その身はアミノ酸を豊富に含んでいるために旨味が強いことから、祝い膳に用いられることが多い魚です。
お祝いの場では、尾頭付きの塩焼きや刺身の船盛にすると存在感が大きく、まさに魚の王者の風格が漂います。
調理法は様々で、刺身や塩焼きだけではなく、蒸し物や汁物など用途を選びません。
そういった経緯もあり、近年では養殖も盛んに行われている魚です。
特に生産量が多いのは愛媛県で、餌に県内産のイヨカンを配合して与えた「みかん鯛」は、魚特有の生臭さも軽減された逸品となっています。
マダイの思い出
マダイはお正月の魚として、幼い頃からめでたいものの象徴として認識していました。
年末になると、当時横浜に住んでいた祖母の家へと家族で向かうのですが、新年の祝い膳に必ず出ていたのがマダイの尾頭付きの塩焼きでした。
親族の中には、私も含めて子どもが数人いましたが、人数分用意された鯛の尾頭付きは、子どもには些か大きすぎます。
当然のように残してしまうのですが、残った身はほぐして、翌日にお吸い物となって出てきたように記憶しています。
鯛は高級魚のイメージが強く、なかなか手を出せない代物ではありますが、社会人になってからは知恵を絞って鯛を食べる機会を設けられるようにしています。
マダイの一番安く手に入れる方法は、スーパーでアラの部分を購入することです。
マダイの頭は1つ200円くらいで売られていることもありますが、以外にも食べられる部分が多く、兜煮や酒蒸しにするととても美味しいです。
また、刺身を取った際に出た血合い骨に沿った身の部分が、まとめて売られていることがあります。
骨だらけの部位なこともあり、たくさん入って300円くらいで買えます。
これを買ってきて塩を振って軽く焼き、骨を取り除いてほぐしてから炊き込みご飯にすると、マダイの出汁が充分に引き出され、ご飯に絡んでとても美味しいです。
おにぎりにもなるので、職場に持っていけは高級感のある昼食になります。
マダイは釣ってみたい魚のかなり上位にいますが、宮城のおかっぱりからは大物は狙えません。
代わりに、秋口になると「チャリコ」と呼ばれる10数cmほどの小さなマダイが釣れてくることがあります。
見た目がどこか幼いものの、しっかり親と同じの色・形をしていて、とてもかわいらしく感じます。
釣れてしまった場合は、大きくなるのを心待ちにしつつ、すぐに海に返すようにしています。
マダイをギターにすると
マダイはどんなギターでも似合いそうですが、まずはビグスビー付きのフルアコにしてみました。
高級感のあるギターの見た目は、マダイの鮮やかな色との相性が抜群です。
抜けの良いクリーントーンで弾くのが一番かと思いますが、ハウリングしない程度に歪ませても存在感があるのではないでしょうか!?
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