スルメイカは日本近海に生息するイカ類の中で最も多く漁獲される種で、その名の通りスルメに加工されるほか、様々な料理に活用されます。
また、スルメイカのワタは大きくて非常に味わい深く、塩辛などに活用されております。
ここではスルメイカはどんな生き物なのか、思い出を交えながら書きつつ、ギターにしてみたいと思います。
スルメイカはこんな生き物
ツツイカ目アカイカ科に属するスルメイカは、日本近海に100種近く生息するイカ類の中で、最もポピュラーな種です。
胴長は30cmほどとなり、体色は赤や茶の褐色をしていますが、興奮すると色合いを変えることができます。
また、小型のものは「ムギイカ」と呼ばれ、初夏の頃から浅海域にて水揚げされるようになります。
ムギイカは身が柔らかくてとても美味しく、この頃から漁の対象となっております。
その名の通り、本種を開いて堅く干したものが「スルメ」となりますが、とても美味しいイカであるため、和洋中選ばず様々な調理法によって賞味されます。
例えば、生食はシンプルながら食感も良く甘みもあることから、多く水揚げがある地域では新鮮なスルメイカのお造りが名物となっています。
イカ類を生食する際はアニサキスに注意する必要がありますが、新鮮なスルメイカは細く切った刺身にするととても美味しいものです。
他にも、イカフライやイカ大根は定番のお惣菜ですし、トマトソースのと相性も良いためパスタにも使えます。
軽く炙れば酒の肴には抜群ですし、旨味たっぷりのワタを使った塩辛も外せません。
まさに、日本人の食文化を大きく支えている種と呼べるでしょう。
スルメイカの思い出
私は小学生の頃、魚介類があまり得意ではありませんでした。
魚は小学3年生の頃に気がついたら美味しく食べられるようになっていましたが、それらの水産物は引き続いて苦手なままでした。
その中でも、イカやタコはある程度噛み続けないと飲み込めないため、克服に時間がかかりました。
我慢して食べていた頃は苦手な味をずっと噛み続けることになり、まさに苦行でしかありませんでした。
しかし、高学年になった頃に急に食べられるようになりました。
きっかけは全く覚えていませんが、成長の過程で苦手だった食べ物を急に克服できたという経験は多々あり、イカもその例に漏れず、いつしか好物にまでなっておりました。
しかし、身の部分は平気でも、ワタのにおいはどうにも苦手なままでした。
例えば、塩辛なんて気持ち悪くてもってのほかだったのですが、母が作る料理にもスルメイカのワタを使った料理がありました。
それはイカ大根です。
しょうゆベースの甘辛い味付けで筒切りにしたスルメイカと大根を軟らかく煮たものなのですが、ここにワタを細かくしたものを加えるのが実家の味でした。
それが食卓に並んでいる日の私はテンションが低く、父も母も美味しそうに食べているのを不思議に思いながら、しかめっ面をするばかりでした。
しかし、この料理もいつしか普通に美味しく食べられるようになっておりました。
大学生になって、私は盛岡の実家を出て仙台で一人暮らしを始めました。
食事は基本的に自炊で3食賄っておりましたが、たまにスーパーのお惣菜を買うこともありました。
その際にイカ大根を買ったこともありましたが、どうにも物足りなく感じてしまいました。
その時、もはやイカ大根にはワタが入っていないと満足できない体になってしまったことを悟りました。
かつてはあの生臭さが嫌でたまらなかったのに、人間の味覚の変化は恐ろしいものです。
それからというもの、スルメイカが安くなる時期にイカ大根をよく作っておりますが、ワタは忘れずに必ず入れるようにしています。
あのコク深い味わいは何とも捨てがたく、イカ大根を作った際に煮汁で焼酎を割って飲むのもまた一興です。
おでんのつゆで焼酎や日本酒を割ると地味深くて美味しいですが、ワタ入りのイカ大根の煮汁は味がかなり力強く、おつまみなしでも飲み進めてしまうことになるため、飲みすぎに注意しないといけません。
...食べたくなってきたし、飲みたくもなったなあ!
スルメイカをギターにすると
スルメイカはセミアコにしてみました。
ギターの芯の部分だけをソリッドにし、後は中空にすることで、甘い響きと力強いトーンが共存するのがセミアコの醍醐味です。
甘さと力強さは、スルメイカの持つ旨味に非常にリンクします。
イカ感をもっと出すためには、ヘッドを三角形にした方がそれらしくなるかもしれませんが、それはやりすぎかと思ったのでやめておきました(笑)
セミアコなので、少し歪ませるくらいならハウリングの心配もあまりありません。
歪み系のエフェクターを駆使して、スルメイカらしい旨味たっぷり力強いリードギターを弾いたら最高ではないでしょうか!?
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