クリスマスも終わり、2022年も残すところ2日。
今年はなんだかあっという間の1年でした。
さて、年末の仙台朝市を歩いていたところ、魚屋さんでこの魚が売られているのを発見しました。
秋冬のイナダはコスパ良し
それがこの魚!
そう、イナダです。
イナダはブリの若魚で、ブリのような強い脂の乗りはないものの、魚らしい美味しさを持つのが魅力。
驚くのはこの価格。1匹250円ですからね。
大きさも35cm以上あって可食部も多く、おまけにこの安さ。
購入してあまり失敗しない魚の1つだと思っているので、迷うことなく購入しました。
アジ科の魚は若魚でも美味しいものが多い
イナダの成魚であるブリはアジ科の魚で、最大で1mを超える大きな魚です。
アジ科の魚には大きく成長するものも多く、ブリ以外にもカンパチ、ヒラマサ、シマアジ、ヒラアジ類などはその典型でしょう。
若魚より成魚の方が脂の乗りが良い魚は多く、成長過程である若魚の段階では評価が低いものも少なくありません。
前述したアジ科の大型魚もその例に漏れず、実際に、今回購入したイナダは1匹250円という破格でした。
成魚のブリだったら、この時期1万円を超えるものも少なくないでしょう。
しかし、アジ科の魚というのは、刺身にすれば若魚でも美味しく食べられるものが多いように感じます。
適度な身の堅さや青魚らしい香りと風味が、特有の清涼感を醸し出すのです。
脂の少なさは否めませんので、加熱すると少しパサついてしまいますが、生で食べる分にはあまり気になりません。
もっとも、加熱調理の際は、ソテーやフライのように油を用いた調理法であれば美味しく食べられるでしょう。
イナダガチャ、SSRを引いたのでは?
今回のイナダは35cmほどのよく見るサイズ感。
鮮度も良いので、刺身にしましょうか。
イナダは標準的な魚の体形をしており、骨もあまり堅くないためさばきやすいです。
皮は厚めなので、刺身にする際に引きやすいのもありがたい。
鱗は細かいため取るのに時間がかかりますが、刺身にする際に皮を引くこともあり、今回は鱗をつけたまま3枚下ろしにしました。
こうして刺身用に切り分けている際に、ふと包丁を見ると、刃先がなんだかぬらぬらと汚れています。
これは...もしかして、脂が乗ってる?
いや! 乗ってるな、確実に!
いてもたってもいられず、半身の背の身の方だけを切り分け、刺身にして試食することにしました。
おっ! 脂、あるじゃん!
皮下にしっかりと脂の層があり、身にも若干混在している気がする。
穏やかではあるが、同時にはっきりと主張する脂の質感だ。
これは美味いな! いくらでも食べられそうだ。
背の身でこれだけ美味かったら、より脂が乗っているはずの腹の身だったらもっと美味いのでは?
期待に胸を膨らませつつ、残りの身にはペーパータオルを巻いて、少し寝かせることにしました。
すみません、寝かさなきゃよかったかも...?
翌日、残りの刺身を食べることにしました。
期待が大きかったので、刺身用のツマを大根で自作するなど、普段はやらない準備までしちゃっています。
完全に浮かれていますが、大丈夫でしょうか?
フラグにならなければいいんですが...。
あっ!
...失敗か??
いや、脂の質感は確かにある。
ただ、1日置いたことによって、刺身自体が昨日より少し柔らかくなってしまった。
適度な堅さがあるのが良かったのに...。
フラグを回収してしまった...のか?
などと思ってしまったのは事実ですが、それを差し引いてもとても美味しい。
腹の身は特に、脂の質感を感じます。
充分に美味しい刺身だ!
思わずごはんを2杯食べてしまいました。
イナダは積極的に買って損しない魚
寝かさずにさばいてすぐ食べた方が美味い、という知見があったので、今後に活かしたいところ。
イナダはさばくのにあまり時間を要さない魚なので、調理があまり苦にならないのもいいですね。
ここ数年の間に、自分の中でイナダはありふれた魚になっているので、見かけても買わないでしまうことが多々あります。
買えば毎回合格点をたたき出すことを、わかっているがゆえにスルーしてしまっていました。
ただ、今回の個体はイナダの中でも大当たりの部類でした!
もう1匹買っておけばよかったな、というのが本音。
この冬に見かけたらまた買おう。そしてその日のうちに食べよう。
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