先日購入した、中野鮮魚店さんの未利用魚セット。
少しずつ食べ進めておりましたので、今回はその調理編をお送りしたいと思います!
青魚の刺身が美味い!
まずは、今回いただいた魚たちを振り返りましょう。
マイワシ×19、ウルメイワシ×3、マサバ、サンマ×2、マアジ、メアジ×5、イトヒキアジ×2、カゴカキダイ×6。
上記のうち、カゴカキダイ以外の魚は青魚。
個人的に、青魚の刺身が大好物でして...。
なので、最初は刺身にしたいと思います。
左上からマイワシ、ウルメイワシ。
右上からサンマ、マアジ、メアジ、イトヒキアジ、そしてマイワシのなめろう。
なのですが、盛り過ぎたので、正直どれがどれだか見た目で区別しづらくなってしまいました...
ですが、味わいは魚ごとにかなり異なります。
①マイワシ:脂のかなり乗っていて、とろける美味しさ
②ウルメイワシ:マイワシよりも味わいがシャープ
③サンマ:脂は少なめだが、サンマらしい美味しさ
④マアジ:爽やかで、小型でも味わいがいい
⑤メアジ:若干の野趣は感じられるものの、アジらしい美味しさ
⑥イトヒキアジ:身が適度に締まっていて美味しい
⑦マイワシのなめろう:ハラスの部分を使ったので脂がよく乗っていて美味しい
こうやって食べ分けると、違いがわかっていいですね。
マイワシのなめろうは、下処理した際に出たハラスの部分をとにかく細かくたたいて作りました。
骨が当たるので、かなり細かくたたく必要がありますが、脂が乗っていてとても濃厚です。
また、盛り付けの際にはわさびを添えていましたが、写真を撮ってすぐに思い直し、擦ったショウガに替えました。
この辺は好みになりますが、ショウガと青魚を合わせたいな、と思い直したのです。(もちろん美味かったです!)
マイワシでつみれ汁を作る
さて、今回はマイワシをたくさん入れていただいております。
その数、なんと19匹!
寒のマイワシは脂の乗りもよくて美味しいのですが、今回の個体をさばいてびっくり。
なんという皮下脂肪の厚さ、内臓脂肪の量の多さ...!
脂がすごすぎて、さばいている最中に包丁がなまくらになっています。
包丁を洗い流しながら作業を進めました。
脂がよく乗ったマイワシは、鮮度がよければ刺身が最高!
または、丸のまま塩焼きにして大根おろしを添えれば、ご飯のおかずとして最高!
しかし、今回は家族よりリクエストがあったので、つみれ汁にしてみました。
マイワシを三枚におろし、腹骨をすき、皮を外して身の部分だけにします。
これを細かくたたき、すり身状にしましょう。
イワシのつみれを作る際は、味噌を隠し味に入れると臭みが緩和されますが、今回はあえてその工程は飛ばしました。
少量のおろしショウガと塩を加えて、ボウルに移して練り上げます。
あとは、これをスプーンにとって熱湯に落とせばよいのですが...
ちょっと思案して、
鮮度のよいマイワシなので、加熱前のつみれの種をご飯に載せ、わさびを添えました。
しょうゆをかけて食べます。
...もう全部これでいいんじゃないかっていうくらい旨い!
ですが、せっかくなのでつみれ汁にしましょう。
昆布でだしを取ろうかと思いましたが、その工程も省きました。
イワシのつみれ団子から出る出汁のみで勝負。どこまで戦えるか?
熱湯に入れた団子が浮かんできたら、塩としょうゆで味付けし、ネギを散らしたら完成!
これは...言葉にならない...!
いつものつみれよりもふわりと柔らかな食感はは、脂を多く含むことに由来するのでしょうか。
旨味はトップクラスで、脂の質感が舌を刺激します。
汁の味わいは、ほとんど完璧に近い。
昆布や化学調味料を入れなくとも、塩としょうゆのみで充分に戦える。
ご飯のおかずとしてかなり有能で、これだけでご飯が進む。
伊東のマイワシすごい! ぺろりと完食してしまいました。
また、つみれを作っている際に出た他の部位についても、美味しくいただくことにしましょう。
今回のマイワシのほとんどが、立派な白子や卵を抱えていました。
以前、ボラの白子を使ったパスタの話を書いたことがありました。
白子とパスタの相性はよく、今回のマイワシでもそうしようかと思ったのですが、今回はシンプルに煮つけに。
(※パスタを茹でるのが面倒になっちゃった。)
ニシンやマイワシ、コノシロのような、ニシン科の魚の卵や白子は、砂糖としょうゆの甘辛い味付けによく合いますね。
頭や中骨、ハラスや皮は、軽く小麦粉をはたいてから油で揚げました。
マイワシは骨が柔らかいので、すぐに揚がります。
サクサク、フワフワでとても美味しい。
アジ類やサバ、カゴカキダイといった、今回届いた他の未利用魚のアラも一緒に揚げました。
味わいの違いが意外と顕著で、特にカゴカキダイのハラスは皮目に甘みを感じました。不思議。
他の魚も美味しく食べます
マイワシ以外の魚も、美味しく調理しましょう。
ウルメイワシを塩焼きに。
脂の乗りはマイワシよりは少ないものの、特筆すべきはその旨味の心地よさ。
マイワシよりもシャープな印象があります。とても美味い。
我慢できなくなって、マイワシも焼きました。
1匹しかないのが悔やまれます。
抜群の旨さ。盤石。
ウルメイワシ、メアジ、イトヒキアジの身を使って、漬けを作ってみました。
調味液はしょうゆとみりん、そこに刻みショウガを入れます。
少し甘めの調味液にしましたが、アジ類はこの味付けにするととても美味いのです。
その身はねっとりとしていて、味わいはどこか爽やか。
ウルメイワシももちろん美味しいのですが、イワシを漬けにするときは、もう少ししょうゆがキリっと立った味付けの方が好みかもしれません。
次回は甘さをかなり抑えて作ってみよう。
美味しい魚を堪能しています
こうして、少しずつですが、今回いただいた魚を美味しくいただいております。
今回の未利用魚セットは、どちらかと言えばメジャーな魚が多かったように思います。
こういったメジャーな魚を、一度にたくさんいただけるのはうれしいですね。
マイワシを10匹以上使ってつみれ汁にするなど、普段はできないような、思い切った使い方も可能です。
寒い時期の魚は脂の乗りがよいものも多いので、食卓も華やぎますね。
大切に食べ進めていこうと思います。
さて、最後のこの魚について少しだけ言及しておきましょう。
カゴカキダイの衝撃
今回の未利用魚セットの中で、唯一、回遊魚でなかったのがカゴカキダイ。
この魚を始めて食べたのは、去年購入した未利用魚セットでした。
美味いのは知っている。
ただし、旬の冬の個体はどんなものか。
ちょっと衝撃だったので、この魚については後日、別記事でまとめようと思います。
美味かったな...!!
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