別名シーバスとも呼ばれるスズキは、河口や防波堤からのルアー釣りで人気の魚です。
大きさとともに呼び名が変わる、代表的な「出世魚」でもあります。
ここではスズキがどんな魚なのか、思い出を交えながら書きつつ、ギターにしてみたいと思います。
スズキはこんな魚
スズキ目は魚類のみならず、脊椎動物全体でも最大の目とされています。
スズキはその目を代表する魚で、スズキ目スズキ科に属します。
内湾や河口域に多く生息していますが、時には川を遡り、海から数km離れた純淡水域を泳いでいることもあります。
スズキは獰猛な肉食魚で、小魚やエビ、多毛類などを旺盛に食べて成長します。
その大きさは最大で1m前後となり、釣りでは陸から狙える大型の魚として大変人気があります。
釣りでは「シーバス」の名で呼ばれることも多く、ルアー釣りだけではなく、電気ウキを使ったフカセ釣りや、生きたエビを餌にした船釣りといった、様々な釣法で親しまれています。
また、スズキは成長とともに呼び名が変わる「出世魚」としても知られています。
30cmまでを「セイゴ」、30～60cmまでを「フッコ」、それ以上を「スズキ」と呼びます。
しかし、食材としてのスズキはそこまで人気がないのかもしれません。
非常に安い値段で売られているのを何回も目にしましたし、釣れても持って帰らないという人も少なくないようです。
実際のところ、スズキやクロダイ、ボラのような内湾や河口域に生息する魚は、住んでいる水域の水質に食味が大きく左右されるため、あまりきれいでない場所で獲れた個体は臭みを持つものも多いのです。
しかし、身質は非常によく、水質の良い場所で漁獲されたスズキはとても美味しいものです。
きれいな白身で、刺身や洗いといった生食もよし、加熱調理も良しという万能な魚です。
和食だけではなく、フレンチではムニエルやポワレの材料として使われることもあります。
魚のポワレって、なんであんなに美味しいんでしょうか。
スズキのヒレやエラブタはとても鋭いため、調理や釣り針を外す際には気をつけた方が良いでしょう。
特に、エラブタはカミソリのような切れ味があり、鱗を取っている時に勢い余って当たると痛い思いをします。
実際に、私も何度か痛い思いをしました．．．。
もうあんな思いをしたくないので、今ではヒレとエラブタを最初に切り落としてからさばくようにしています。
スズキの思い出
宮城の海にもスズキは多く生息しており、河口の岸壁ではルアーマンの姿をよく目にします。
しかし、私はルアー釣りをほとんどやらないこともあって、スズキを専門に狙う釣りをやったことは、今まで一度もありません。
河口で釣りをする時は、ルアーマンに交ざってひっそりとハゼ釣りを楽しむことにしています。
その日は17cmほどのハゼが足元で10匹近く釣れていたため、私は上機嫌でした。
夕暮れも差し迫っており、余裕をもってそろそろ帰ろうかと思った、その時。
エサの青イソメを強引にひったくるような当たりがあったと思うやいなや、針掛かりした魚は勢いよく泳ぎ出しました。
河口では大きなマルタウグイの姿をよく目にします。
マルタウグイは、釣りではあまり好まれない魚です。
その時の仕掛けは10号ほどのハゼ針に1.5号のハリスだったので、「マルタかあ。勘弁してよ．．．」という思いでやり取りを続けました。
足元を探るような釣りをしていたので、仕掛けの回収にはそこまで時間を要しません。
ほどなくして水面に上がってきた魚の顔を見て、私は面食らいました。
その魚はマルタではありませんでした。
40cmほどのフッコです。
ルアー釣りをする人から見たら小さな魚なのかと思いますが、私にとっては人生で初めて針にかけたシーバスでした。
それを認識した瞬間、アドレナリンがたぎってくるのがわかりました。
しかし、なんということでしょう。
水面に浮いたフッコは、まだまだ力が残っていたようで、いとも簡単に体を反転させました。
同時にふっと軽くなった釣り竿を握り締めたまま、私は力が抜け、しばらくその場から動けなくなってしまったのでした。
今から15年も前のことですが、夕暮れの河口に立つと今でもその時の記憶が鮮やかに蘇ります。
スズキをギターにすると
スズキはフルアコにしてみました。
この場合、60cm以上の大きなスズキのイメージです。
「セイゴ」だったらムスタング、「フッコ」だったらストラトキャスターかレスポールかな、などと思いましたが、大きなスズキのどっしりとした風格はフルアコの印象があります。
クリーントーンは甘く、空間系エフェクターと組み合わせればふくよかで奥行きのあるサウンドになるでしょう。
ステージに立つ際は、スーツでびしっと決めて構えたら良く映えるのではないでしょうか！？
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