カツオをテレキャスタータイプにしたい!

海水魚

カツオは出汁の文化を持つ日本人の食卓において、なくてはならない魚です。

鰹節に加工されるほか、各地で様々な調理法で親しまれています。

ここではカツオはどんな魚なのか、思い出を交えながら書きつつ、ギターにしてみたいと思います。

カツオはこんな魚

腹部の縞模様は水揚げ後に濃くなる

スズキ目サバ科のこの魚は、典型的な紡錘型の体形をしており、遊泳力がとても高い魚です。

通常時の泳ぐ速度は時速25kmほどですが、速い時には時速100kmを超えることもあります。

マグロやカツオなどの魚は、他の魚と違ってエラブタを動かすことができないため、速く泳ぐことで口からエラに水を通すことで酸素を体に取り入れています。

生まれてから一生泳ぎ続ける魚で、寝ているときでも時速数キロの速さで泳いでいます。

カツオの身が鮮やかな赤身なのは、この優れた遊泳力が関係しています。

高速で泳ぎまわる魚は、長距離を泳ぐことができるように「遅筋」が発達しています。

遅筋は「ミオグロビン」という、筋肉に酸素を多く供給する働きを持つ色素を多く含みますが、ミオグロビンは鮮やかな赤色をしています。

そのため、カツオの身は鮮やかな赤色をしているのです。

カツオを漢字で書くと、魚へんに堅いで「鰹」となります。

古来、浜で取れたカツオが都に送られる際は、産地で堅く干された状態に加工されました。

そのため、「堅い魚」→「かたうお」と呼ばれていたものが「カツオ」に変化し、漢字でも堅いの字があてられています。

実際、鰹節に加工されたカツオはとても固く、使用する際は専用のかんなで削って使うことになります。

宮城県の気仙沼はカツオの水揚げ日本一の港ですが、なんと25年連続で日本一に輝いております。

春から初夏にかけて、カツオは黒潮に乗って親潮と黒潮がぶつかる三陸沖へ向かって、エサを求めて南から北上していきます。

この時期に取れるものが「初ガツオ」で、癖の少ないさっぱりとした味わいです。

また、三陸近海でエサをたくさん食べて大きく太ったカツオは、秋頃になって水温が下がると、今度は南の暖かい海に戻っていきます。

この時期に取れるものが「戻りガツオ」で、脂肪も旨味もとても多く、濃厚な味わいを楽しめます。



カツオの思い出

子供の頃、カツオは好きな魚の中で上位に来る魚ではありませんでした。

栄養価が高い反面、身に鉄っぽい生臭さがあるような気がして、好んで食べることはありませんでした。

しかし、我が家の定番料理として、母親がよくカツオの焼き物を作ってくれました。

軽く塩をしたカツオの切り身をグリルで焼き、生姜醤油で食べるシンプルな料理です。

身か堅く、なんだかぼそぼそするような気がして、夕飯の焼き魚がカツオだと、正直言ってテンションが下がりました。

人間の味覚は変化するもので、今では大のお気に入りの魚の1つになっています。

仙台に出てきて、同じ宮城県内にカツオが水揚げ日本一の気仙沼があることから、居酒屋などで新鮮なカツオの刺身を食べられる機会が多くなりました。

気仙沼のカツオ、特に戻りガツオは、ぜひ多くの人に食べていただきたいです。

そのためだけに、宮城まで足を運んでいただきたいと思うくらいです。

お店によって出され方が少しずつ異なっていることがあり、定番の生姜醤油だけでなく、ニンニク醤油だったり、塩で食べさせてくれるところだったり、そういうお店を探すのも面白いです。

食感はいつまで噛んでいてもモチモチとしており、噛み続けても味が消えることなく、薬味の味にも負けることがありません。

また、スーパーでも刺身が比較的安価で販売されているため手が出しやすいです。

まれに、仙台朝市でカツオが尾頭付きで売られていることがあります。

まな板に乗りきらないサイズが、1本1200円くらいで売られていることもあるので、こういうときは喜んで1本買いをします。

食べられるだけ刺身で楽しむほか、刺身のサクを熱したテフロンフライパンを利用してさっと火を通し、そのまま厚めに切った炙り刺身のようにして食べると、表面に脂が滴るほどに浮かび、臭みもなく食欲が増します。

また、身を細かくたたいて、そこに生の青唐辛子を細かくしたものを加えたものを作ることもあります。

この料理は、カツオと同じサバ科の「マルソウダ」というソウダガツオを使った、静岡県伊東に伝わる郷土料理である「うずわ飯」に倣ったものです。

本物のうずわ飯は食べたことがありませんが(いつか本物を食べたい)、カツオで作るこの料理もとても美味しく感じます。

刺身のサクを取った際に出るハラスの部分が、そこだけパック詰めにされてスーパーで売られていることがあります。

これに薄く塩を振ってグリルで焼き、生姜醤油で食べると美味しいなと思い始めた頃、実家で母親が昔作ってくれたカツオの焼き物のことを思い出しました。

あのときあまり好きではなかった料理が、時間を経て、場所を変えて、我が家の定番料理となっていることが感慨深いです。

カツオをギターにすると

見た目が力強いな

カツオのシャープでクリアな味わいは、まさにテレキャスタータイプが合うのではないかと思いました。

高速で泳ぎまわるところも、テレキャスタータイプのジャキジャキサウンドにマッチしています。

センターポジションにつまみを合わせて、コンプレッサーをしっかり利かせたクランチサウンドの爆音でコードストロークをしたいです。

どちらかと言えば、ボーカル兼ギターの人に弾いてほしい1本です!

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