ボラをテレキャスターシンラインタイプにしたい!

海水魚

ボラは沿岸部や汽水域に生息し、時に大きな群れを作って細い水路のような場所に密集し、ニュースになることがあります。

また、釣りでは外道として好まれない魚のイメージがありますが、実際はどのような魚なのでしょうか?

ここではボラはどんな魚なのか、思い出を交えながら書きつつ、ギターにしてみたいと思います。

ボラはこんな魚

冬場は目の周りに脂肪がたまり、視力が極端に下がる

ボラ目ボラ科のこの魚は、60cmを超えるサイズまで成長する魚ですが、獰猛な魚ではなく、低層に積もった泥の中から有機物をこしとって食べて大きくなります。

鱗が1枚1枚とても大きく、50cm級のボラは1円玉を思わせる大きさの鱗がびっしりとついています。

顔は正面から見ると四角形で、なかなか愛嬌のある顔立ちをしています。

ボラは臭みがある魚とされており、あまり好まれない魚となってしまっておりますが、ボラのような内湾性の魚は生息域の水質がそのまま匂いに影響を与えます。

そのため、水質があまりよくない水域、それも夏場のように水中にプランクトンが異常発生している時期のボラには、臭みがある個体がいるのも事実です。

しかし、本当は身の質が良い魚でもあり、特に寒い時期のボラは「寒ボラ」と呼ばれ脂が乗り、この時期に水質の良い水域で獲れたボラは美味しく食べることができます。

ボラは視力が良い魚ですが、目の周りにある「脂瞼(しけん)」が発達しており、冬場に脂が乗るとこの脂瞼が白濁し、視力が落ちると言われています。

そのため、冬場の釣りではアピール性の高い仕掛けを用いたり、引っかけ釣りで狙うなどの工夫が必要となります。

これが加工されると...

ボラの部位で、最も値を張るのは卵巣です。

それもそのはず、ボラの卵巣を加工したものは、日本三大珍味の1つである「カラスミ」です。

ボラのカラスミは、ワックスエステルを含むとされており、ワックスエステルを含んだねっとりとした脂分が独特の風味となり、濃厚な旨味を楽しめます。

なお、ワックスエステルは人体で分解できない成分ですが、カラスミは一度に大量に食べるものではないことから、人体画の影響は少ないとされております。

ボラの思い出

汽水域の魚には、昔から不思議な魅力を感じています。

川と海を行き来するという変幻自在なところや、潮の満ち引きによってふらっと現れる風来坊のようなところを特に魅力に感じています。

どことなく鄙びた雰囲気があるのもいいですね。

ボラは汽水域の代表的な魚ですが、自然界での姿を始めてみたのは宮城県に出てきてからです。

秋も深まってきた頃に、防波堤でのんびりとサビキ釣りをしていたところ、コマセに群がるイワシや小サバの大群の中に、時折少しだけ大きな影がふらっと現れては消えていきます。

ついに針掛かりしたそいつは他の魚より明らかにパワーがあり、仕掛けは今にも切れそうでしたが、何とか釣り上げることができました。

大きさは30cmくらい。

ボラは出世魚ですが、このサイズは「イナ」と呼ばれます。

周りの釣り人もこのイナを時折釣り上げますが、皆一様に海へ帰しています。

私も最初はリリースしていたのですが、味が気になったので数匹を持ち帰ることにしました。

さばいてみて最初に驚いたのは、おなかから出てきた泥の量です。

うっかり刃先で内臓を傷つけてしまったようで、胃の内容物である泥でべとべとになっています。

あたりに嫌なにおいが充満して、「これを食べるのか...」と思うと不安しかなかったのですが、水で流したところ、臭みはさほど気にならなくなりました。

その際に内臓はほとんどを捨ててしまいましたが、ボラは「幽門」という器官が発達しており、「ボラのへそ」として珍重されているという話を聞いたことがあったため、捨てずによく水洗いしておきました。

こうしてさばいたイナとボラのへそは、軽く塩水につけてから焼いて食べました。

その身は臭みなど全くなく、焼酎の水割りによく合いました。

ボラのへそはジャキジャキの食感で、まるでホルモンを食べているかのようで、これも面白い。

すっかり気に入ったため、次の釣行では専門に狙ってみようとしました。

しかし、ボラは狙って釣るのが難しい魚でもあります。

その日はサビキではなく浮きフカセ釣りで狙ってみましたが、回遊のタナが上手くつかめず、釣ることができませんでした。

それ以来、ボラという魚には一目を置いています。

朝マズメ時に水面で大きく跳ねている姿や、群れを成してその辺をぐるぐると回っている様子、幼魚の大群が港に入ってきて、コマセには目もくれずにその場を通過していく様子など、釣り場で観察するのが楽しい魚です。

仙台にある「仙台うみの杜水族館」では、ボラの展示があります。

アマモ場を模した水槽に入れられた幼魚が、アマモの縁や泥の中に入った有機物を食べる姿を観察できて、この水槽は何分でも見ていられます。

でも、他にそうしている人に出会ったことはないです。

アマモ場は海のゆりかごで、小さな生き物たちの世界は見ていて飽きません。

ぜひ、足を止めて観察してほしい水槽の1つです。

年に何回か、仙台駅前の朝市でボラを購入することがあります。

生食できそうな鮮度の際には「洗い」にします。

刺身を氷水で洗うことによって、身が引き締まり、臭みも軽減されて食べやすくなります。

これを酢味噌で食べるととても涼やかな味わいです。

また、砂糖と味噌を合わせて酒で伸ばしたた調味液を作り、そこに3枚におろしたボラの身を漬けてから焼くとご飯のおかずになります。

ボラは大型なのに安いため家計にも優しく、家ではこの味噌漬けを作る機会が多くなりました。

ボラをギターにすると

中空のボディ

ボラはテレキャスターシンラインタイプのエレキギターにしてみました。

テレキャスターシンラインは、テレキャスターのボディの中を空洞にしたもので、独特の生鳴り感が特徴のエレキギターです。

ワイドレンジのハムバッカーが2基搭載されており、甘い音が出るのも好ましい特徴です。

テレキャスターシンラインタイプは、見た目も華やかなので、個人的にはギターボーカルの人に弾いてほしい楽器です。

ポップな音楽性のあるバンドのボーカルの人が奏でたら、普段はあまり注目されないボラも、一気に主役に躍り出るのではないでしょうか!?

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