ヤマメは水の冷たい川の上流に生息し、その清楚な見た目から「渓流の女王」の名を戴冠しています。
釣りで人気がある他、山間部では養殖もされており、名物となっていることも多い魚です。
ここではヤマメはどんな魚なのか、思い出を交えながら書きつつ、ギターにしてみたいと思います。
ヤマメはこんな魚
サケ目サケ科のこの魚は、「パーマーク」と呼ばれる黒い小判型の斑点が目を引きます。
サケ科の魚は、稚魚期から幼魚期にかけて体表にパーマークを持ちますが、ヤマメは成魚になってもパーマークが消えずに残っています。
大きさは30cmほどまで成長しますが、30㎝を超える「尺ヤマメ」は渓流釣り師の憧れの魚です。
ヤマメは冷たい渓流に住む魚で、かつては山間部の重要なたんぱく源でもありました。
それが近年では養殖されるようにもなっています。
ヤマメは繊細な魚なので、養殖を行う場合、周囲の豊かな自然や冷たい水が引けることが条件となりますが、条件を満たす地域では名物にもなっております。
ヤマメの思い出
ヤマメを釣ったのは、人生で一度しかありません。
中学生の頃、ヤマメを釣ろうと思って、近所の川沿いに自転車を走らせて、かなり上流域まで行ってみたことがありました。
4mほどの渓流竿に小さめのヤマメ針、餌はその場にいた川虫をつけてじっくり探りました。
しかし、待てど暮らせど釣れません。
仕方なく、上流から下流に向けて少しずつ移動しながら釣りを続けてみました。
さすがにどこかで1匹くらいは釣れるだろうと思ったのです。
かなり上流まで行ったつもりでしたが、いつの間にかいつもの近所の釣り場まで下ってきてしまいました。
そこはもう川の中流域となっており、ヤマメはすっかり諦めて、なんでもいいから何か釣れないかという考えで、半ばやけくそで釣りを続けていました。
そして、最後に橋の真下に来ました。
そこには大きなブロックがいくつも積まれており、水流に大きな段差が生まれている場所でした。
ここで釣れなかったらもう帰ろうと思っていました。
近くの草むらを掘ってミミズを探し、針につけて川に放った後、しばらくの時間放置していました。
10分以上経ってあげてみようと思ったところ、どこかに引っかかってしまっています。
最悪です。
竿をちょんちょんと動かして何とか外したところ、何かがかかっていましたが、あまり引きません。
それは、22cmくらいのヤマメでした。
信じられません。
こんな身近な場所にヤマメが潜んでいるとは、まさに灯台下暗しといったところでした。
これに味をしめて、しばらくその場所に通ってヤマメを狙ってみましたが、あの日以来1度も釣ることができませんでした。
今でも、あのヤマメは釣りの神様からの授かりものだったと思っています。
初めて手にしたヤマメは、その小さな頭も、小判型のパーマークも、薄橙に桃色が混じった美しい体色も、全てが完璧で、精巧で、あっけなく釣れてしまったというあっけなさも含めて味わい深いものでした。
大人になってから、山間部の観光地でヤマメの塩焼きの串を見る度に、あの日手にした1匹のことをよく思い出します。
ヤマメをギターにすると
ヤマメを含め、渓流魚の体表の美しさはエレキギター向きです。
多くのギタリストに手にしてほしいことから、まずは様々なジャンルの音楽に向くストラトキャスタータイプにしたいと思います。
3基のピックアップを駆使して作るサウンドは、その組み合わせにより多彩なものとなります。
エフェクターとアンプを組み合わせ、自分だけの繊細な設定にして構えれば、まさにヤマメを首から提げているかのようではないでしょうか!?
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