イワナ(ニッコウイワナ)をテレキャスタータイプにしたい!

淡水魚

一年を通して水が冷たい山間の源流に住むイワナ。

口に入る生き物なら何でも口にする貪欲な肉食魚で、渓流釣りで人気の対象魚です。

ここではイワナがどんな魚なのか、思い出を交えながら書きつつ、ギターにしてみたいと思います。

イワナはこんな魚

風格たっぷり

※イワナには4つの地方型がいるとされておりますが、本ページではその中でもっとも数の多い「ニッコウイワナ」について記載します。

サケ目サケ科のこの魚は、山間の水の冷たい渓流に生息しています。

大きくなると30cmほどになり、時にそれ以上の大きさになることもありますが、渓流ではなくダム湖などで育ったものはさらに大きくなり、80cmに迫る大きさまで成長したケースもあります。

体色は個体差がありますが、暗色の体表には白い斑点が良く目立ちます。

ヤマメとともに、渓流釣りで非常に人気のある魚です。

ヤマメは清楚な見た目から「渓流の女王」と呼ばれております。

対するイワナは「渓流の王様」。

渓流は生き物にとっては過酷な環境であり、捕食できるエサも限られておりますが、イワナは貪欲な性格の持ち主で、口に入る大きさの生き物なら何でも口にします。

水生昆虫や小魚はもちろん、水中に落下した昆虫やカエル、場合によってはヘビまで飲みこむと言われています。

イワナはヤマメと同様、昔は山間部の貴重なたんぱく源として細々と活用されておりました。

最近では養殖が進んだこともあり、時にスーパー等でも購入することができるようになっております。

シンプルな塩焼きにして美味しく、味噌を塗って焼いた魚田も味わい深いものです。

イワナの思い出

幼い頃の私にとって、父は川遊びの師匠でした。

夏になると、家の近所の清流に向かい、半日ほどカジカ取りに勤しみます。

私はゴーグルをかけて水中に潜り、水底でじっとしているカジカを網で追いかけます。

父のやり方はもっとシンプル。

川べりの石を1つずつ丁寧にどかし、潜んでいたカジカをなんと手づかみで捕まえます。

そんな父の見る度に、この人には敵わないなとつくづくそう思うのでした。

そんなある夏の日のこと。

その日も、私は父と一緒にカジカ取りをしておりました。

晴天の河岸は穏やかで、雑音は辺りの木々に吸い込まれ、水が浅瀬を流れる音が静かに聴こえます。

その時。

突如「バチャン!」という衝撃音が辺りに響きました。

それは15mほど上流の水深のある流れが緩やかな場所で、何かが水面に落下したのか、穏やかだった水面には大きな波紋ができておりました。

落ちたのは岩か? 木の実か? 小動物か?

幼い私には見当もつきません。

「イワナだ」

と父は声を潜めて言い、唇の前に人差し指を立てて、私に声を出さないように指示をしました。

そのまま、2人で水しぶきがあった付近に意識を集中させます。

よく見ると、水面付近に小さな昆虫の大群がいるようで、小さな蚊柱のようなものができています。

そして。

大きな魚が水中から跳ね飛ぶと、その虫の群れめがけて空中で体をくねらせ、「バチャン!」という音とともに再び水の中に姿を消しました。

ものの1秒ほどの出来事でしたが、私は呆気にとられ、体が妙に緊張して声を出すことすらできませんでした。

「このあたりには昔からイワナが住んでいる。イワナは飛んでいる虫をああやって食べるんだ」

その日の帰り道、父親は興奮冷めやらぬ私に、そんなことを教えてくれたのでした。



山間部はエサも少なく、そういった過酷な環境に住む生き物は、皆どこかに威厳を保っているように思えます。

幼い頃の私をたった1秒で動けなくしたイワナに対しては、いまだにその最たるものを感じております。

たとえそれが、山間の観光地における炭火焼きの串となっていても。

その串にかぶりつく前も、そして食べ終えた後でも、私はイワナという魚に対する畏敬の念を抱かずにはいられないのです。

イワナをギターにすると

白斑がキラキラ

イワナはテレキャスタータイプにしてみました。

テレキャスタータイプのギターはサウンドも作りも無骨な印象を受けますが、渓流の王様であるイワナの佇まいもまた無骨なものです。

少しトーンを絞り、なおかつ歪ませた設定で音作りし、センターポジションでコードを弾くと雰囲気が出そうです。

ギターボーカルとして持つ場合は、真っすぐなプレイスタイルで弾きつつ、パワフルに歌うのが良いのではないでしょうか!?

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